堅調な店舗改装の利用
施主はインターネットの情報をもとに、設計の依頼を決めたという。
ウェブ上で紹介されているモダンな三好ヶ丘の家の自然素材へのこだわりを感じたことがきっかけだ。
エスキースの途中では、2階建ての案や中庭1つのものが検討された。
中庭2つにしぼってからは、廊下なしで寝室が切り離された住吉の長屋スタイルも提案したらしい。
実際に住みはじめて、新しい発見はありましたかと施主にたずねると、月明かりが白い壁にきれいに反射することに気づいたという。
天候や時間帯によって、細かく豊かな表情が生訪問する。
また5歳の子供も自分で模型をつくり、建築に興味を示すといった影響もあるようだ。
福島市にS万家という住宅がある。
不思議な名前だが、その理由にも驚かされる。
なんとプランが「邑三」というかたちをしているからだ。
「一」の部分は浴室と洗面所、最初の「○」が寝室、次の「○」が居間と台所、最後の「○」は子供室になっており、それらをまっすぐの廊下がつなぐ。
つまり、円形の部屋が3つ並んでいるのだ。
こうなった経緯がまたすごい。
建築家のS藤敏宏は、最初に設計を依頼されたとき、施主から予算は1000万円しかないと言われたという。
家族はこれを気に入るが、役所がこんな家はないとなかなか認めず、完成が2年遅れたらしい。
最終的には1600万円をかけて、2000年に竣工した。
それでも、ローコストであることには変わりない。
平面の形式は強烈だが、現場を訪れると、意外に自然な感じだ。
周囲は農地やゲートボール場である。
緑に開かれた雰囲気がいい。
実際、この家はあちこちから出入りできるのだ。
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中を歩くと、廊下沿いに丸い教室をつないだ小学校のようでもある。
住み手も、この家を見事に使いこなしている。
自分でハンモックを吊ったり、ロフトをつくったり、廊下を本棚にしているほか、様々な小物をセンスよく置く。
実は敷地いっぱいにつくれば、○型の部屋をさらに4つ増やせる。
そうすれば、漢字ではなく数字として、本当の千万になるのだ。
将来、子孫が増築すれば、50メートルの廊下に7つの丸部屋が並ぶまた建築あそびは、専門家のみならず、彼の家族、ならびにこれまで手がけた各住宅の施主のファンも駆けつけ、料理をつくり、おいしい地酒を飲みながらワイワイやるという雰囲気も楽しめる。